Rei'n forcement

声優・松嵜麗さんのファンサークルのブログです。

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 008 諸星きらり

これはすごい。


とりあえず、かわいいものはかわいいというしかないと昔の偉い哲学者も言っていたように(言ってない)、かわいいんです。


しかしまぁ、いままでの松嵜麗キャリアからするとぱっと見の印象からはちょっと意外性のあるキャラクターですよね。

でも同時に、ある意味「声優」であれば当然のように出来るラインの不思議ちゃん系列なかわいらしさであるわけで、初出としてのエポックはあるけど全体としての経験値から判断すれば褒めちぎりするほどのことではない気もします。

過去のドラマCDは残念ながら全て追えてはいないのですが、VOMICあたりでもかわいらしさ寄りの芝居は見せていますし、上のキーがこれぐらい出るのもまぁ当然っちゃ当然。


やっぱり褒めちぎりたいのはきらりん解釈かなぁ、と思います。

モバマス一応やってて思ったのは、「諸星きらり」というキャラクターはいくつかある鍵括弧付きの「アイドル」の類型としての「不思議ちゃん」そのものをベースとしている、ように見えるが、

一方で(本物のアイドルであっても最近は透過的であるように)その「不思議ちゃん」はキャラ作りであって、むしろそれを演じきるような子は努力家であるというようなメタな読み筋を「わざと」見せているような感じを受けたんですね。


それはたぶんアイドルマスターというコンテンツ全体が、ユーザーの立ち位置をファンではなくプロデューサと置くことによってその手の透過性は透過性ではなく自明なものとして扱われる構造になっていることと関連しているでしょう。

なんか小難しい言い方になってしまったけど、要するにキャラ作りはPにとっては通常分かりきっている事象であり、きらりんは「根は真面目で常識人ないい子」という線を残しつつもPが舞台裏で接している状態=非キャラ状態(?)でも不思議ちゃんという絶妙なリアリティがここに立ち上がっているわけですよね。


ここらへんは深読みするときらりんが高身長であることとちっちゃくてかわいいものが好きであることの間にコンプレックスを見いだしたり出来て、

それはそれで手垢が付くほどベタなので深入りもしたくはないんですが。

でも、「かわいい」が好きなのは掛け値無しの真実だけど、自分がその「かわいい」に予断無くなれるという根拠無き自信を持ち合わせているタイプではないなぁ、というような読みは成り立つでしょうし、それが「キャラ作り」をドライブしてると理解できるでしょう。


二次創作ではこのメタなようなベタなような線を露骨に引き受けているタイプと不思議キャラで場をかき回すロールを便利に使うタイプと両極端に分かれていて、

正直演技としてはどちらに傾けてくるのかなぁと期待半分不安半分だったのですが。


いやーなんというか、絶妙ですよね。

ドラマパート、全編ラジオという体なのもあるけど、これ以上無いというぐらいの匙加減で上述の「読み難さ」を配合してくれたものだなぁと唸ったのですよ、ワタクシ。

曲の方も、ふんわりぽわぽわな様でいてキメキメに作っているようでもあって、それはベタに聴いてしまえば「声優さんが一生懸命可愛く作っている」声でしか無いのかもしれないけど、ここまでの理路にもピタリとハマるかわいらしさだと思います。


そういう見え見えの「読み難さ」*1って、要するにセクシーさであって色気であって、たぶん松嵜麗論壇を打ち立てるに当たって全てのキャラをそれなりに網羅できるひとつの矢なんじゃないかと思ってます。


2年くらい前時点の、単に声を聴いて「エロい」って言ってたのよりは、少し読めるようになったかな?


結論:ちょうかわいいしヘビロテしてるけど全然中毒じゃないな。

*1:形容矛盾っぽいけど、隠れてない伏線みたいなことね。